2020年度本校特別小説


今年は2020東京オリンピックの年です、私たち大学は運動ではなく文学で競争ですと言いたいところですが・・・・そうもいかないので短編小説的な物、厳密に言うと落書きです...........お納めください。

 

                                                      学長ちゃんより


南西の風 プロローグ

 

 

 今日も暑い、そりゃそうだよと七月の那覇市内の公設市場でブルーシードを食べながら歩いていた。

暑い暑い、今日は33度もあるじゃないか..... もういっそ北海道にでも引っ越ししてやろうかね~ まあ、それにしても俺は変な会社に入ったもんだな~ なんせ社長がお前の仕事は歩いて中国人の男に話しかけて話をしろと、それと隠しカメラとICレコーダーを渡されて頼んだぞだって変わった会社だな~ 

 

そんなことを思いながらアイスの紙を捨てようとした瞬間

突然、南風が吹いた・・・・思えばその直後が歴史の転換点だったのかもしれない。

 

 一瞬にして平和でバカバカしい町が一つの爆発で恐怖の戦場へと変わった、泣き叫ぶ子供、腕がもげたOL、旅行者だと思われる人の死体、首と胴体がお別れした偽キティー....

 

俺は驚いた、正直平和ボケしてしまった日本人はみんなパニックの渦、その中で一人の観光客の持ってたキャリーバックが爆発した、俺はその時腕を負傷した、それは少しだが深くきれただけの傷だった、だが血が出た、熱い熱い、体から血が出てるのを肌から感じる、そして夏の那覇だ汗も交じって傷が痛む、かゆい... もう一つ何か違和感を感じた、自分の指が取れてる? 違う,,,,, これはほかの人の指だ....

 

周りを見渡すとそこには、簡単に言うとスーパーで売っている牛・豚ミンチの血抜き処分をしていない、骨あり、布?

 

私はわかってしまった、......

 

それは人間の肉片....ミンチ...

 

 死体だった.......

 

 私はアドレナリンが出まくっていた、極度の興奮状態だった、まさにここは戦場である...これはゲームでない、テレビの向こうでも映画の世界でも漫画の世界でもなんでも何でも無い、ほんとう リアル 現実 。

 

 私は、近くで倒れてる人に駆け寄った、だがもう無くなっていた、よく見てみると血だまりが広がっていた、それは赤くそして夏の晴れた日でその血だまりは元気で平和な太陽の光を反射していた、それも憎らしいほどきれいに。

 

 そんなことをしている内に警察・消防・自衛隊や米軍の警務隊が到着しそしてその場でトリアージが始まった、路上の負傷者を新品のブルーシートの上に持って行くがすぐに青いシートが赤く染まっていく、負傷者が叫ぶような声で、痛い痛いと叫んでいる、地獄だ... この光景をどうにかして表せと言ううのならこれは劇場版男たちの大和で最後の方の高角砲のシーンである、私はもう一度自分に言い聞かせた、

 

これは現実だと。

 

 

 しばらくすると負傷者の病院施設への移動が始まった、まず死体は腐敗しないように日陰に持って行った、しばらくすると消防や自衛隊や米軍やと色とりどりの救急車が来た、そして重傷者や足を怪我している軽症者を米軍のトラックやパトカーや消防指揮車で搬送していった、そして軽症者で歩ける人は近くの病院まで歩いて行った、俺もその一人となったのだ、腕から血か汗かわからないがだらだら流れてる、思い出しカバンの中からタオルを取り出した、真っ白なタオルだった。

 

病院についた.... そこも地獄だった、病院の真っ白なタイルは赤の白まだらでナースがあっちへこっちへととにかく軽症者の手当どころではなかった、実はもう二件爆発があったそれも那覇空港の国内線ターミナルと空港ロビー前に止まってた空港バスからだ、どうも今も燃えてるらしい。

 

 ここで話の時間を2年戻し20XY年中国

 

 中国では民主化運動が激しさを増しいよいよ中国政府はあらゆる自治区を放棄し、そして香港も国として独立した、この民主化革命は逆に親中国共産党の経営者・軍人・党員などの闘争の勢いとなった、そして1年前より中国が2つに割れ中華民国を後ろ盾に持つ自由中国と中国共産党主体の人民中国に割れた。

この国が二つに分かれた時より中国共産党の特殊部隊による要人の暗殺が国内を問わず外国でも行われていた。

 

 だがここまでの事は初めてだ、死者は54名 重軽症者60名 とテレビでは報道特集を組んで放送している。

 

 

長い夏が始まった